竹亭カオサン通信
2003年2月10日(月) 第41回 「海賊版CD天国」
竹亭の入っているNANA PLAZA INN の真向かいに、数ヶ月前にオープンしたばかりの「KAOSARN DISC CENTER」という海賊版CDの専門店があります。
カオサンには以前から路上海賊版CD屋さんがたくさんありますが、店舗を構えたのはこの店が最初。新旧のポップス、ロック、レゲエ、トランス、チルアウトなどの海賊版CD(音質はちょっと落ちますが)を1枚100バーツ均一(約300円)で買うことができます。
この店は、照明が明るく、商品も見やすく棚に並べてあるし、聴きたいCDをその場ですぐに試聴させてくれるから、なかなか繁盛しているようです。
普通のCD屋では、正規のCDは1枚500バーツ近くするし、お勧め品以外は試聴もできないので、ちょっと聴いてみたい位ではあまり買う気もおきませんが、ここなら試聴して確認してから買うことができますから、私もよく利用しています。
ところで、当然のことながら海賊版CDはタイでも違法です。
最近は、アメリカからの知的財産権保護の保護を求める圧力も強まり、タイ商務省は「6ヶ月以内に海賊版をなくす」と宣言しています。
こういうことは今までにも何回もありました。
いつもは取締りが厳しくなると海賊版CD屋はどこかへ隠れて、ほとぼりが冷めた頃、いつのまにかまた元通りというパターンでしたが、今回はどうなるのでしょうか。
タイでは、「許可はしないが黙認する」ということがよくあります。
たとえばカオサン通りでは、市の条例により食べ物や商品の販売は禁止されているのですが、実際は市の役人が取締りに来たらみんないっせいに裏通りに逃げ、役人が帰ったらまた元通りにカオサン通りで路上営業を再開するということを毎日飽きずに繰り返しています。
行政側の立場や言い分もわかるけど、みんな生活がかかっているから簡単に止めるわけにはいきません。
市の役人も相変わらず毎日やってきますが、夜遅くなると帰ってしまうからその後はいつもの無法状態。別に徹底的に取り締まっている様子もありません。
私はタイのこういうアバウトなところが好きですね。良くも悪くも人間的というか生きやすい社会です。さて、今回はどうなることやら。
海賊版CDは利幅の大きそうな商品だから、業者も簡単にあきらめるとは思えないし。。。いち音楽ファンとして、私も成り行きに注目しています。
2003年2月21日(金) 第42回 「世界にひとつのガラスパイプ」
最近、カオサンでおもしろい物を見つけました。
それは、ハンドメイドのガラスパイプ。工場で硬質ガラスと色ガラスを混ぜ合わせて、職人さんが昔ながらに一本ずつ息を吹き込んで作っています。
形も色も自由自在。パイプ型、蛇みたいなくねくね型、マジックマッシュルーム型などなど。どれもカラフルに色付けされていてかなりアートです。しかも手作りだから同じデザインの物は世界にひとつしかないわけです。
このパイプの用途は、カオサンで売られているくらいだからどうせマリファナ用でしょうが、ちょっとした置物、ペーパーホルダーとしても使えてお土産にも最適です。
値段は1個290バーツから490バーツ。これは向こうの言い値だから買う時はしっかり値切ってください。ある日本人旅行者に聞いたのですが、このガラスパイプが日本の通販で4000円位で売られているのを見たことがあるそうです。だからここで買えばかなり安いです
たぶん、日本でもまだほとんど知られていない商品だと思いますから、雑貨等の仕入れに来る人もぜひチェックしてみてください。
このカラスパイプを売っているのは、カオサンの裏通り、ツーリストウォークウェイの中、WORABURI GUESTHOUSEの前にある小さなお店。
オープンしたばかりで看板もまだついてませんが、PINK ELEPHANT ART GLASS&JEWELRY MFG CO.という店です。この店では、パイプの他にガラスのペンダントやアクセサリー等のオーダーメイドも受け付けるそうです。
詳しいことは、オーナーのウタイ氏に直接相談してみてください。電話は02-9827976です。このお店、私の勘ではきっと流行ると思いますよ。
2003年3月6日(木) 第43回 「フレンドリーな旅行会社」
カオサンは、エアチケットが安く買えることでも有名で、この近辺には大小合わせて200軒近い旅行会社があります。
その中で私のお勧めは「MP TOUR」と、通称裏カオサンと呼ばれるツーリストウォークウェイの中の有名な「HARLEY BAR」の隣にある「S.E.A.GATEWAY TRAVEL&TOUR」。
この小さな旅行会社は、別の旅行会社で長く働いていたユンさんが、友達のノックさんと共に去年の10月1日にオープンしました。まだ出来たてのほやほやの会社ですが、口コミでお客がお客を呼び、なかなか繁盛しています。日本人の常連客もすでにたくさんついているから、御存知の方もいらっしゃるでしょう。
この会社の人気の秘密は、カオサンでも1,2を争う格安料金と二人のフレンドリーなキャラクター。
初めてのお客さんでも、まるで旧知の友達みたいに親切に応対してくれて、楽しくおしゃべりしながらハッピー気分で格安チケットを買ったり観光情報を入手できます。
これぞ愛想とサービス精神にあふれたタイ人のホスピタリティーという感じで、私も感心しています。
ところで、二人の悩みは食べ過ぎて太ること。。。ちょっと手が空くと、常備しているお菓子をもぐもぐ食べながら「最近、太って困るのよねぇ〜」と二人でぼやいています。「じゃあ食べるの止めたら」と私が言うと「そんなの無理〜!」と笑い転げます。
こういう楽しい二人が待っていますから、格安チケットを探す時はぜひ訪ねていってやってください。竹亭オンラインを見たといえば、さらに特別ディスカウントもしてくれるそうです。
2003年4月9日(水) 第44回 「おやつにいかが?」
タイの日本食ブームもすっかり定着したようで、コンビニの商品棚にもペットボトル入りの緑茶からあられ、のり塩味、わさび味のポテトチップスまで日本の味もどきが溢れています。
その中で、私が最近はまっているのは低脂肪ヨーグルトの「ビオ」緑茶味。カルシウムも添加されていてなんだか健康にも良さそう。
これには緑茶エキスがたっぷり入っているようで、食べると口の中にちゃんと緑茶の香りが残ります。タイらしく甘味は強くてまったりとろりとしていますが、しつこい感じではありません。暑い最中、冷たく冷やしたこのヨーグルトを食べると一瞬幸せになれます。
ヨーグルトなのに、固まってなくてなぜか液状なのですが、美味しいからマイペンライ。
タイのお菓子やアイスコーヒー等は、薄味に慣れた日本人の味覚には甘すぎると感じられるでしょう。でも、タイのような暑い気候の中で生きていると、身体がはっきりとした味付けを求めるのです。
健康やダイエットも大切ですが、甘い物ってやっぱり単純に美味しいからみんな食べてしまうのだと思います。
食べることの楽しみは、人間だけに与えられた快楽です。
今日は何を食べようかな。
2003年4月12日(土) 第45回 「水掛け戦争開戦」
恒例のタイ正月「ソンクラーン祭り」がまた始まりました。本当は明日13日が初日なのですが、カオサンは一足早く12日の朝から御覧の状態です。
本来は手のひら等に水をかけて新年の到来を祝う奥ゆかしいお祭りの筈なのですが、そこは大騒ぎが大好きなタイ国民性か、大型水鉄砲を駆使して相手かまわず氷水をぶっかけあったり、目に入るとしみる白い粉を塗りたくりあったりするお祭りへと変貌し、ここカオサンはその激しさでつとに有名です。
白い粉は警察によって禁止の通達が去年から出ていますが、まったく無視され状態。
また、かわいい女の子は特に集中攻撃の対象にされやすく、どさくさにまぎれて触りまくる奴もいるみたい。
カオサンの水かけ戦争に集まってくる連中は、旅行者や在住外国人を別にすると、大型連休なのに帰省できなかった地方出身の若い労働者や学生が多くみかけられ、日頃少ない収入でカツカツの暮らしをしている階層だから、ここぞとばかりに大騒ぎをして鬱憤を晴らしているのかもしれません。
アメリカとイラクの戦争と違って、水かけ戦争では誰も死者は出ませんからいいですけど。
カオサンの水かけ戦争は、15日の深夜まで続きます。
カオサンにお出での際は、ぐしょぐしょに濡れてもいい服装と反撃用の大型ポンプ付き水鉄砲をお忘れなく。本物の戦争と一緒で武器は強力なほど有利に戦えますから。
2003年4月26日(土) 第46回 「ミキさんのアクセサリー屋さん」
カオサンの裏通り、ツーリストウォークウェイというアーケードの中で、ミキさんという日本人女性がタイ人の旦那さんと一緒に「K.O.B」というシルバーのアクセサリー屋を開いています。
この店は、タイに仕入れにくる業者や旅行者に根強いファンが多く、今年で開店4周年を迎えました。
人気の秘密は、品質にこだわった本物志向と、彼女が自分でデザインした日本人好みのアクセサリーを揃えていること。
商品は全てハンドメイドで、ネックレス、ブレスレット、指輪、バックルなど良質のシルバーのみをたっぷりと使い、ずっしりと重みがあります。
日本で買ったらきっとすごく高いと思う。でも、ここなら280バーツからと良心的。財布の心配なしで豪華なお土産が買えます。
ミキさんも穏やかないい人です。一人息子のたくみ君は乱暴者。いえ、わんぱく坊やです。
ところで話しは変わるけど、日本人の女の子でタイの男と恋に落ちていろいろと悩み苦しんでいる人をよく見かけます。
人から聞いた話だけど、ミキさんも今の旦那さんと結婚に至るまでいろいろ大変だったみたい。ミキさんは一見おとなしそうに見えるけど実は芯の強い女性です。
タイの男との恋に悩んでいる日本人女性は、彼女に相談してみたらどうですか。タイの男の操縦法について、きっと経験に裏打ちされたアドバイスをしてくれることでしょう。
ミキさん。勝手にこんなこと書いてすいません。マイ・ペン・ライ・ナ!?
2003年5月25日(日) 第47回 「カオサン・ハンバーガー戦争」
カオサンには世界中からたくさんの旅行者が集ってくるにもかかわらず、不思議なことにいままでファーストフードチェーン店が一軒もありませんでした。
しかし今年3月26日に「バーガーキング」がオープンしたのに続き、5月6日には「マグドナルド」がオープンしてカオサン・ハンバーガー戦争が一気に始まった感があります。
「バーガーキング」はバディ・ロッジ側のカオサン通りを反対側に渡ったところにあります。洋館風の2階建ての建物で内装もゆったりしていてちょっとしたパブといってもおかしくないしゃれた造り。
一方「マクドナルド」はバディ・ロッジ一階のつぶれた元日本料理店を、内装になるべく金をかけずに無理矢理ハンバーガー屋に改装した感じで、入ってみると狭苦しいし違和感があります。
しかも、家賃があまりにも高いから少しでも客単価をあげようという狙いなのか、セットメニューがなく全て単品でオーダーしなければなりません。ハンバーガー、フライドポテト、ドリンクと別々に頼んだらかなり割高です。
一方「バーガーキング」は10種類のセットメニューが69バーツからあるし、ハンバーガー自体も肉がジューシーで、サンドする野菜もたっぷり入り、パンも柔らかくてふかふかだから「マクドナルド」よりはっきり美味しいです。
惜しむらくは、カオサン通りから交通量の多い道を向こう側に渡らなければ行けないという立地の悪さで、その点「マグドナルド」はカオサン随一の高級ホテル「バディ・ロッジ」の一階という文句なしの一等地。
つまりこの戦争、味の「バーガーキング」と、立地とネームバリューの「マクドナルド」の戦いという図式。
商売には競争がつきものですが、巷にもこういう争いよくありますね。ビジネスだけでなく政治や会社内でも、実力で勝負するタイプと学歴や派閥の力に頼る人の競争などよくありがちなパターンです。竹亭も立地があまりよくないから余計に興味がわいてきます。
今のところ、どちらもそこそこお客さんが入っているようですが、生き馬の目を抜くようなカオサンエリアで生き残るのはどちらなのか。それとも共存共栄していくのか。私も注目しています。
2003年6月16日(月) 第48回 「ダルニー奨学金」
タイは、世界的な不況にも関わらず目覚しい発展を続けています。
特にモダンな高層ビルが立ち並び、高速道路、高架鉄道網が縦横無尽に整備されたバンコクは、日本のへたな中小都市よりはるかに近代的な大都会です。
しかし、一歩郊外へ出ると昔ながらののどかな田園風景がひろがり人も暮らしものんびりしています。でも、現金収入の少なさゆえに特に農業を営む人たちは貧しい暮らしを強いられ、都会と田舎の経済的な格差は拡がる一方。
また、バンコクで働く労働者階級や水商売の人たちのほとんどは地方出身者で、貧しいゆえに高度な教育を受けることが出来ないためバンコクに働きに来てもよい仕事につける機会はほとんどなく、さらに少ない給料の中から田舎の両親や兄弟姉妹に仕送りをするから、自分もいつまでもお金が貯まらず生活のレベルを上げることが出来ないと言う悪循環。それでも、笑顔を忘れず毎日を楽しんで暮らしているのはタイ人のいいところです。
バンコクの平均年収は約60万円、タイでも特に貧しい東北地方は6万円弱で、さらに貧しい農民の年収は2万円程度だそうです。
だから、進学したくても貧しさゆえに中学にさえいけない子供たちがたくさんいるのです。
そんな子供たちを1987年からずっと支援してきた「ダルニー奨学金制度」が、インターネットによる新しい教育支援プログラム「Darunee D-Pal Club」を始めました。
この制度は、インターネットを通じて50USドル振り込むと、進学する余裕のない家庭のタイの子供達の教育を3年間支援することが出来ます。
また、支援者には自分が支援している子供のレポートが定期的にインターネットで送られ、支援者同士もお互いにメールで紹介しあって子供の成長を見守ることも出来るそうです。
実は私も今日、このプログラムに参加しました。柄にもなく”良い事”をしてちょっといい気分です。
美しい女性や可愛い男の子に、個人的な奨学金を出している人もいるかと思いますが(自分も人のことは言えませんが。汗!)、タイの国やタイの人々に縁あって魅せられお世話になっている我々が、こういう形で恩返しをするのも悪くないと思います。
興味のある方、サイトのほうへぜひアクセスしてみてください。
2003年7月20日(日) 第49回 「魔性の果物」
今、タイでは「果物の王様」とも呼ばれるドリアンが旬を迎えています。
カオサンにもドリアンの屋台が出ていますが、1キロたったの25バーツ(約75円)。一個あたり60から80バーツ位と格安で私も毎日のように食べています。
屋台の人に、ほどよく熟れたドリアンを選んでもらって硬い皮を引きはがしてもらうと、中から黄金色に輝く果肉が幾房も胎児のように姿を現します。
その果肉は熟れ具合によっても違いますが、"ハムハム”と形容されるいちばん食べ頃のものは、南国の熱をはらんだかのようにねっとりと濃厚で、むしゃぶりつくと独特の甘味がまったりと口の中に溶けひろがっていく感じ。と言っても食べたことのない人には想像もつかないでしょうが。。。
一方、ドリアンはその強烈な匂いでも有名です。不思議なのは同じ匂いなのに人によって感じ方がまったく正反対ということ。
つまり、ドリアンが嫌いな人には何かの腐臭としか思えないくらいひどい匂いらしいのですが、好きな人にはうっとりとするような甘い匂いに感じられるのです。
私もそうですが、好きな者には道を歩いていてどこからかドリアンの匂いが漂ってくると、思わず頭がくらくらしてきて、フラフラと匂いの元である屋台を探してしまうほど。
ドリアンには、麻薬に似た中毒性があるのかもしれないと取りとめもなく考える事があります。
確かにドリアンを食べるタイ人を見ていると、大抵皆うっとりしながら夢中で頬張っていますね。ちなみにタイには「女房を質に入れてでもドリアンを食べたい」という言葉があるほどです。
もっともこれは、愛情深いが嫉妬深くて気も強く男を常に管理下に置こうとする女房様よりドリアンのほうがまだましだと、タイ女性を揶揄している言葉だと私は密かに思っています。
どこかでドリアンを見かけたら、ぜひトライしてみてください。一回食べたくらいではこの果物の魅力はわからないかもしれません。でも何回か食べてみたらあなたもこの魔性の果物に取り付かれてしまうかも。
2003年8月28日(木) 第50回 「カオサングルメその2」
華僑が多く暮らすタイでは、中華まんはとてもポピュラーな軽食です。
屋台やコンビニでも手軽に買うことができますが、残念ながらそういうのは味のほうはイマイチです。だから私は、ちゃんとした中華料理店で注文する以外は、滅多に食べることはありません。
でも最近、カオサンの近くでとても美味しい専門店を偶然見つけたのです。
その店の名は「サラパオ・パーウアン」太ったおばさんの中華まんという意味で、写真の顔もメガネも丸々したやさしそうな華僑のおばさんの店です。場所はカオサン近くの民主記念塔の北、プラスメン通り、521。
英語の看板がないからわかりにくいと思いますが、そこらへんにいるタイ人に尋ねてみてください。創業10年ですから皆知っているはずです。もしくは竹亭の橋本まで聞きにきてくださってもかまいません。
この店には2種類の肉まん、クリームまん、あんまん、タロイモまん、かぼちゃまんの6種類があり、どれも1個10バーツ。
どの中華まんも美味しいけど、私がいちばんはまっているのは、かぼちゃまんです。
ふかふかの上品な味わいのまんじゅうの中に、かぼちゃを裏ごししたみずみずしいあんがたっぷり入っています。砂糖をほとんど使っていないようで、かぼちゃ自体の自然な甘味が生きていて嬉しくなります。
タイでは、甘い物はこってりと甘いのが普通で、こういうナチュラルな甘味にはなかなか出会えません。
この店は「知られざる名店」です。中華料理が大好きなタイ人の友人も、ここの中華まんは高級ホテルの中華レストランで食べるより美味いと絶賛していました。
ちなみに私は、この店を発見してから6日連続で通いました。ぜひお試しください。